ダブルバレルは2026年5月30日、新製品「握れない朝豆」を発表した。本製品は全長2.9メートル・重量0.4グラムの豆であり、正式分類は「小粒」に属する。玄関への常設を基本とし、所有者が朝の移動中に視認することで機能する。浮遊特性を持ち、設置後の一定条件下において床面から離れることが確認されている。握ることはできない。
製品概要
握れない朝豆は、所有しているだけで朝の機嫌を微調整する豆である。正式分類は「小粒」だが全長は2.9メートルあり、重量は0.4グラムに抑えられている。この重量設計により、豆は特定の条件下において床面からわずかに離れる。玄関への常設が標準的な運用であり、所有者が朝の移動中に視認したとき、「そうだった、うちには豆がある」という認識が発生する。この認識が朝の情緒を安定させる機序として機能し、それ以上の作用は持たない。握ることは、構造上できない。
提供する体験
月曜の朝7時12分、寝ぐせのまま台所へ向かう所有者の視界に、玄関の豆が入る。全長2.9メートルの豆が視界に収まった瞬間、所有者は自分が豆を持っていることを思い出す。この「思い出した」という出来事が、その朝の機嫌にわずかな上昇をもたらす。豆は何も言わない。何もしない。ただ、たまに少し浮いている。それで十分に機能する。
使用方法
豆を玄関に置く。特別な設置器具は不要だが、豆が視界に入る位置であることを確認する。朝、台所へ向かう途中で豆を見る。この手順が一連の運用であり、追加の操作は存在しない。豆が浮いている場合でも、触れようとしないこと。握れないため、握ろうとした場合でも豆は握れない。
仕様
想定希望小売価格: 7,777,777円(税込)
・全長2.9m、幅1.4m、高さ1.1mの小粒規格
・重量0.4gだが、床のへこみ申告欄は12ページ
・専用保管袋は4mmで、豆本体には一切入らない
・外箱は全長12m、開封説明書は豆より大きい3.1m
・朝の存在確認推奨距離:半径7cm以内または隣室
開発秘話
弊社の経理担当が、前日の弁当に入っていた枝豆を一粒だけ机の引き出しに残して帰ったところ、翌朝それを見つけて少し機嫌が良くなりました。理由を聞いても「豆があったから」としか言わないため、開発部がその一粒の気持ちを社内会議で27分かけて確認し、豆を大きくすれば朝も大きくなるはずだと決定しました。
試験協力者の声
「スーツが取れない朝」 私は5月18日7時20分、クローゼットの前で立ち尽くしました。握れない朝豆が、昨夜より少しだけ斜めになっていて、黒いジャケットの扉が開きませんでした。今日は客先なのに、部屋着のままコーヒーを飲んで、豆の横をカニ歩きしました。腹は立つのに、玄関を出る前に一回振り返ってしまう。邪魔なのに、★1
「庭に豆があるだけ」 俺は6月3日4時48分、出勤前に雨戸を開けました。庭の真ん中に握れない朝豆がいて、朝顔の支柱より堂々としていました。妻は何も言わず味噌汁をよそい、俺も何も言わず靴を履きました。バスの点呼で少し眠かったけど、頭のどこかで『家に豆がある』と思っていました。芝刈り機が通らないのに、★1
「階段で詰まった宝物」 私は5月29日8時05分、シェアハウスの二階廊下で歯ブラシをくわえたまま止まりました。握れない朝豆が階段の踊り場にいて、誰もどかせないので、全員が朝の支度を小声でしました。急いでいるのに、豆の曲面に窓の光が乗っていて、なんか今日だけは遅刻してもいい気がしました。もちろん遅刻は困るのに、★1
広報から
あら、玄関に豆がいることの何がそんなに不思議でいらっしゃるの。まあ……もしや、2.9メートルという数字を見て、ご自身の感覚を疑ってしまわれた?ふふ、それは節穴というものですわ。重さが0.4グラムで、たまに浮くことも、この豆が「小粒」であることも、すべて正式な仕様でございますのに。不躾なことを申し上げますけれど、朝の玄関でこの豆に気づけないお客様は、月曜日を少々損されているのではないかしら?
企業広報責任者 白峰ミツキ