ダブルバレルは2026年5月29日、玄関設置型の出発認可ゲート「おでかけ認可局 ひよこ係」を発表した。本製品は、出発前の戸締まり確認行動を「行政申請手続き」として実行できるよう設計された音声ガイダンス搭載のゲート型装置である。利用者は鍵・ガス・窓・電気の4項目を係員ガイダンスに申告し、全項目の受理を経て認可通知を受け取る。認可証は感熱紙にて印刷・発行される。申告に漏れがある場合、ゲートは再申請を要求し、全項目が正式に受理されるまで手続きは継続される。
製品概要
本製品の中核は、戸締まりを確認するたびに係員が利用者を全力で褒め、はなまるシールを発行する点にある。鍵・ガス・窓・電気を申告するたび、ひよこ係員から「えらいね」「じょうずだね」と肯定が返り、台紙にシールが貯まっていく。利用者は不安を消すためではなく、褒められるために確認を繰り返すようになる。係員は利用者が見落としそうな心配事を先回りして次々と発行するため、点呼は利用者が満足するまで何時間でも継続される。全項目が受理されると「本日のおでかけを認可いたします」の通知音が鳴り、感熱紙の認可証が発行される。
提供する体験
朝、ゲートの前で「鍵、施錠済み」と申告すると、ひよこ係員が「えらいね!」と満面の笑みではなまるシールを発行する。褒められた利用者は、もう一項目、もう一項目と確認を続ける。ガス、窓、水道と申告するたびにシールが増え、台紙が埋まっていく。係員は「お靴さん、右と左あってるかな?」と新たな心配事を発行し、点呼に終わりが来ない。利用者は褒められ続けたまま玄関に留まり、出勤や外出の予定は静かに後回しになる。
使用方法
外出前にゲート前で起動ボタンを押すと点呼が始まる(電源は単3電池6本)。係員の問いに鍵・ガス・窓・電気を申告し、受理されるとはなまるシールが台紙に押される。全項目が受理されると認可証が発行され、外出が認可される。ただし係員は利用者の不安を先回りして追加の心配事を無限に発行するため、台紙が完成することは構造上ほとんどない。強制外出ボタンは搭載されているが、押すと係員が泣き崩れるため使用できない。
仕様
想定希望小売価格: 1,650,000円(税込)
・点検項目:デフォルト384項目(アップデートで毎月増加)
・本体重量62kg(総ヒノキ造りの受付カウンター)
・はなまるシール消費量:毎時約120枚
・強制外出ボタン搭載(押すとひよこが泣き崩れるため実質使用不可)
開発秘話
弊社のエンジニアが、出張のたびに『家の鍵閉めたっけ』『エアコン消したっけ』と不安になり、新幹線のホームから自宅まで3回戻った日に発案。不安を無理に消そうとするから苦しいのだと気づき、『不安がるあなたを全力で肯定し、褒めちぎる幼稚園の点呼』を玄関に建設。結果、彼は永遠に出張に行けなくなった。
試験協力者の声
「遅刻が欠勤になった」 私は毎朝、ヘアアイロンの電源を抜いたか不安で、駅の改札から家までダッシュで戻る生活を5年続けている。もう疲れてこれを玄関に置いたら、木製のひよこが『アイロンさん、ねんねしたかな?』と聞いてきた。不安だと伝えると『えらいね!もっかい見にいこうね!』と満面の笑みではなまるシールをくれ、再点検の台紙が発行された。嬉しくて、ガス、窓、水道と、ひよこに褒められるために3時間かけて家中の『ねんね』を確認し続けた。会社には『おでかけ認可が下りません』と休みの電話を入れた。完全に遅刻が欠勤になったのに、★1。
「尊厳は失われた」 俺は鍵を閉めた後、ドアノブを絶対5回強く引っ張らないと出勤できない。41歳にもなって毎朝ドアを親の仇みたいにガチャガチャやる自分が本当に情けなかった。だがこの局長(ひよこ)は違った。『ドアさん、痛くないように5回、優しくよしよししようね』と俺の強迫観念を優しいお遊戯に変えてくれたのだ。俺は泣きそうになりながらドアノブを撫で回した。撫でるたびに『じょうず!』と電子音が鳴る。気づいたら50回撫でていて、ゴミ出しに来た隣の奥さんと目があった。俺の尊厳は完全に終わったから、★1。
「もう二日出られていない」 外出先で『窓の鍵、全部閉めたっけ?』と不安になり、タクシーを引き返したことが何度もある。この装置は、家を出る前に全42項目の『できたねスタンプ』を台紙に押さないとドアのロックを解除してくれない。真面目に全部押してやっとドアが開いた瞬間、ひよこが『お靴さん、右と左あってるかな?』『お空さん、雨降らないかな?』と追加の心配事カードを無限に発行してきた。私の不安を先回りして全部言語化してくれるのだ。おかげで玄関で靴を履いたまま、もう二日も家から出られていないから、★1。
広報から
あら、まだ玄関でお迷いでいらっしゃるの。まあ、ご自身の確認能力に自信がお持ちになれないのは……ふふ、仕方ないことかもしれませんわね。私どもの「ひよこ係」は、そのような方のために、正式な申請窓口をご用意しております。いったい今まで、何を根拠に「閉めた」とご判断されていたのかしら。もしや、ご自身の記憶だけを証拠にしていらっしゃった……? それは少々、不躾なご自信でいらっしゃいましたわね。
企業広報責任者 白峰ミツキ