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    <title>ダブルバレル｜観測記録</title>
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    <description>プレスリリースの末尾に置かれる観測記録だけを追うフィード。</description>
    <language>ja</language>
    <lastBuildDate>Thu, 11 Jun 2026 01:00:00 GMT</lastBuildDate>
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      <title>観測記録：氷の角だけ磨き続ける機械『カド研ぎ』</title>
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      <pubDate>Thu, 11 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: ひとり暮らしの自室

何かが動いていないと、どうにも落ち着かない。

それに気づいたのは、たぶん子どものころだ。田舎の祖父母の家で、縁側に座って庭を眺めているとき、石と砂利だけで作られた枯山水の庭は、どれだけ見ていても飽きた。きれいだとは思う。でも何も動かない。風が吹いても砂利は動かない。石は動かない。そのうち目が滑って、縁側の柱の木目を数えていた。

海や草原がいいのは、別に広いからじゃない。波が来るからだ。草がそよ…</description>
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      <title>観測記録：人間用休止板</title>
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      <pubDate>Wed, 10 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: ホテル宴会場

異業種交流会、という名の集まりには、もう三年通っている。

最初の年は、名刺を切らすほど配った。二年目は、配る枚数が半分になった。今年は、名刺入れをスーツの内ポケットに入れたまま、一度も出していない。

ホテルの宴会場を借りた立食パーティーで、誰もが誰かと話している。話している内容は、だいたいどこかで聞いたことがある。景気の話、採用の話、AIの話、ゴルフの話。話している人間の顔も、だいたいどこかで…</description>
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      <title>観測記録：決意迎撃システム『弾道大根』</title>
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      <pubDate>Tue, 09 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 自宅作業部屋

昼飯を食い損ねた。

午前中の打ち合わせが伸びて、そのまま午後の作業に突入して、気づけば三時を過ぎていた。デスクの引き出しに賞味期限切れのキャラメルが一粒あったが、手が伸びなかった。

「今日はもういいか」と思った瞬間、腹の底からぐうと音がした。

部屋の隅に置いてある機械が、かすかに唸った。

買ったのは先月だった。通販サイトで偶然見かけて、値段を見て、なんとなくカートに入れて、なんとなく買った…</description>
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      <title>観測記録：決裁ヨーヨー（公式戦仕様）</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-06-08-0102</link>
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      <pubDate>Mon, 08 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 田端部長の会議室

高校二年のとき、体育の授業にヨーヨーがあった。

週に一度、体育館の隅でヨーヨーを練習する時間が設けられていた。担当の教師は元々バドミントン部の顧問で、なぜヨーヨーを教えているのか本人も腑に落ちていないような顔をしていた。僕たちも同じだった。なぜこれが必要なのか、誰もわからなかった。

技の名前は一応あった。犬の散歩、ロックザベイビー、ブレインツイスター。教師がプリントを配り、僕たちはそれを見なが…</description>
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      <title>観測記録：歴戦の手帳『使い込んだことにしておきました』</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-06-07-0099</link>
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      <pubDate>Sun, 07 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 文具店の棚の端

なにひとつ得意なことがない、というのは自覚している。

数字は苦手だ。人を動かすのも上手くない。会議では、誰かが言ったことをもう一度別の言い方でなぞるだけで、それが「まとめ」として通ってしまうのが不思議だった。プレゼンの場では、手元の資料を見るふりをして、実際には何も読んでいなかった。

それでも三十年、この会社にいる。

最初に手帳を手に入れたのは、入社して五年目のことだった。同期が次々と成果を…</description>
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      <title>観測記録：帰省アリバイ自白箱『ただいま未遂』</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-06-06-0094</link>
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      <pubDate>Sat, 06 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: ダブルバレル社オフィス

お盆前になると、総務の田中さんがこそこそと各デスクを回る。封筒を手渡すとき、声は出さない。受け取った側も、引き出しの奥にすべり込ませて何事もなかったように画面に向き直る。

社長の方針は明快だった。長期休暇は見聞を広めるために使え。旅行でも帰省でも、とにかくどこかへ行け。報告書の提出は不要だが、休み明けの朝礼で一言ずつ話してもらう。その一言が、何年か前から妙にリアルになった。

私は帰省しない。実…</description>
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      <title>観測記録：ごきげん在中</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-06-05-0088</link>
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      <pubDate>Fri, 05 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 宮下家リビング

朝から何かが違った。

駅の改札で、初老の男性が振り返って扉を押さえてくれた。別に急いでいたわけでもないのに。スーパーの試食コーナーのおばさんが「どうぞ」と声をかけてくれた際、その声が妙に柔らかかった。昼に入った定食屋で、カウンターに座った隣の知らない男が、醤油を頼む前に「使いますか」と差し出してきた。

宮下浩二、41歳。広告代理店の中間管理職。先週は部下が3回もミスをし、間に挟まれ謝りっぱなし…</description>
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      <title>観測記録：送ったような気配</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-06-04-0086</link>
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      <pubDate>Thu, 04 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 桐島奈緒の自室

夜の十一時過ぎ、桐島奈緒はベッドの上であぐらをかいたまま、スマートフォンの画面を見ていた。

部屋の電気は消えていて、画面の光だけが顔を白く照らしていた。机の上の小さなランプは、電源が入ったまま黙っていた。

奈緒はアプリを開き、文字を打った。

『さむい』

送信ボタンを押した瞬間、ランプがふっと光った。0.4秒ほど。それで消えた。画面には何も出なかった。奈緒はスクロールした。出ない。もう一度ス…</description>
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      <title>観測記録：内心窓口 ただいま嫉妬の312番</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-06-03-0073</link>
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      <pubDate>Wed, 03 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 第三会議室

装着して最初の一週間は、とにかく恥ずかしかった。

月曜の朝礼で課長が山田さんの企画を褒めた。「いい提案だね」と言った瞬間、胸元から紙が滑り出た。嫉妬の312番。額が白く光った。隣に立っていた後輩の田辺くんが、ちらりと額を見て、それから天井を見た。何も言わなかった。

火曜、昼食の席で同僚の宮本が婚約の話をした。「おめでとう、本当によかったね」と言いながら、胸から紙が出た。焦りの44番。自分でも焦…</description>
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      <title>観測記録：本音検閲カーテン</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-06-02-0070</link>
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      <pubDate>Tue, 02 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 宮田家リビング

幕が最初に下りたのは、夕食の席だった。

母が「もう少しご飯食べなさい」と言いかけた瞬間、天井から黒い布が音もなく降りてきた。食卓を覆うように、ゆっくりと。誰も何も言わなかった。幕は完全に展開した状態で静止し、その場に奇妙な間が生まれた。父はしばらく箸を止め、妹はスマートフォンの画面から顔を上げた。母は「……もう少しご飯食べなさい」と、同じ言葉を繰り返した。幕はゆっくり巻き上がった。

三週間後、…</description>
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      <title>観測記録：『二度目の角度』ダイヤル</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-06-01-0060</link>
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      <pubDate>Mon, 01 Jun 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 主人公の自宅台所

朝、六時四十分。アラームを止めた直後の部屋は、外の光だけで薄く満ちている。

俺はクローゼットを開けて、いつもの白いTシャツを引っ張り出した。洗いすぎて首まわりが少し伸びている。タグを切り落としたのはたぶん去年の夏で、それ以来、前と後ろを見分けるものが何もない。

シャツを持ち上げる。

世界が止まった。

エアコンの風が消えた。道路の向こうを走っていたトラックの音も消えた。カーテンが止まった。窓…</description>
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      <title>観測記録：罪のなすりつけ念波（ベータ）</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-05-31-0058</link>
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      <pubDate>Sun, 31 May 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 近所の焼き肉屋

高校を卒業してから十三年、村田のことを一度も好きになれなかった。

廊下で肩をぶつけてきても謝らない、合唱コンクールで音程を外した生徒を名指しで笑う、そういう種類の男だった。同窓会の案内が届くたびに捨てた。連絡先は知らないが、SNSのアカウントは特定していた。

装置を手に入れたのは三十二歳の秋だった。村田のスマートフォンを、アプリの画面上でターゲットとして登録した夜、近所の焼き肉屋でカルビとホル…</description>
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      <title>観測記録：握れない朝豆</title>
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      <pubDate>Sat, 30 May 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 田中の1Kマンション

田中の家に初めて行ったのは、引っ越し祝いという名目だった。

マンションの三階、1Kの部屋。玄関を開けた瞬間、俺は一歩も踏み出せなかった。

廊下に、豆があった。

豆、と言っていいのかわからない。天井につかえるかどうかのところに、緑がかった楕円形の物体が鎮座していた。横幅は廊下の幅とほぼ同じで、俺は最初それが荷物の搬入中に挟まった何かだと思った。引っ越し業者が置き去りにした巨大な荷物、あるいは壁…</description>
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      <title>観測記録：おでかけ認可局 ひよこ係</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-05-29-0054</link>
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      <pubDate>Fri, 29 May 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 田辺宅の玄関

認可証は、ちゃんとある。

ポケットの中で、感熱紙の角が人差し指の腹に触れる。田辺は改札の手前で立ち止まり、もう三度目になるその確認をした。九時十四分。乗るはずだった電車はすでに行ってしまって、次は九時二十一分だ。

今朝の点呼は、三十七分かかった。先週より七分短い。鍵、ガス、窓、電気と申告するたびにひよこ係員の声が返ってきた。「えらいね」。その一言のあと、小さなスタンプ音がして、台紙にはなまるが…</description>
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      <title>観測記録：先に輪っか、あとで麦茶</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-05-27-0051</link>
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      <pubDate>Thu, 28 May 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測場所: 自宅書斎デスク

机の上に丸が出た。

直径にして十センチほどの、薄く濡れたような跡だった。グラスを置いた覚えはない。コーヒーを飲んだのは午前中で、その場所でもない。輪じみというよりは、輪じみの予告のような、妙に几帳面な円だった。

僕はしばらくそれを見た。

スプレッドシートの途中だった。クライアントの数字が合っていなかった。でも目は画面ではなく、机の上の丸を追っていた。

気づいたら台所に立っていた。冷蔵庫を開…</description>
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      <title>観測記録：どうぞの秒針</title>
      <link>https://daburubareru.com/observations/index.html#DB-2026-05-27-0052</link>
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      <pubDate>Wed, 27 May 2026 01:00:00 GMT</pubDate>
      <description>観測日: 2026-05-21 / 観測場所: 居酒屋やまと

金曜の夜、居酒屋「やまと」のトイレ前通路は、肩が触れ合うほど狭かった。

田中幸子が角を曲がったのと、佐々木節子が角を曲がったのは、ほぼ同時だった。二人はほんの一瞬、互いの顔を見た。知らない顔だった。

「あ、どうぞ」

幸子が一歩引いた。

「いえいえ、そちらこそ」

節子も一歩引いた。

通路の奥、帳場の棚の上に、白い陶器の小さな置き時計があった。針は九時十七分を指していた。店主が二週間前に仕…</description>
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